5月 29
トレーダーにとってトレードの長期予測は自我の温床になりやすい
トレードを実際に現場で行うトレーダーにとって、マーケット(相場)
の長期予測をしようとすることは、トレーダーのブレインに誤差を生
じさせてしまう可能性があります。
実際のマーケット(相場)において、長期の展望を100%的中させるこ
となど、人間である限り、まず不可能なことです。
トレーダーであるトレード初心者の方が、予測をすることばかりに力
を注ぐようになってしまうと、実際のトレードを行うときに、『思い
込み』というものが、現役トレーダーであるあなたのトレードそのも
のの正確な判断を狂わるのです。
では何故、予測をすることに集中しすぎてしまうと正確な判断が出来
なくなってしまうのでしょうか?
人間には、自我というものがあり、その自我を周囲から賞賛されるこ
とを意識しているにしても意識していないにしても、心のどこかで望
んでいるのです。
それがけっして悪い訳ではありません。人間が向上していくためには
むしろ、通常はとても大切なことです。
しかし、トレーダーである人が実際のトレードではなく、トレードの
長期予測に力を注ぎ、それを的中させることに自我の賞賛を求めるよ
うになってしまうと、その時点でその人がトレードに参加した本来の
目的から脱線してしまっています。
トレードで利益を上げるという目的ですね。
それだけなら、まだ別段トレードそのものには弊害が出ている訳では
ないので問題はありませんが、実際にトレーダーとしてトレードに望
む際、自分の立てた長期予測を掲げてトレードに参加するとします。
ところが、そのトレードにおいて予測をしていたマーケット(相場)
のトレンドが自分の予測とは反対に動き出したとします。
すると先ほどの自我というものが、その人の心に囁きます『これは一
時的な動きの誤差だから、自分の予測を信じてそのままトレードを続
行しよう』と・・・
それでも自我は予測と反対に動いているトレンドを認めようとしませ
ん。
当然、誤差はますます広がっていきます。
そして、トレード資金的にも心理的にも追い込まれるところまで追い
込まれたところで、ようやく自我が姿を潜めます。
しかし、そのときにはトレード資金はほとんどなくなり、トレードを
継続していくのには厳しい悲惨な状況になっています。
もちろん、そういう状況ばかりでなく、予測が的中することもありま
すが、確立的な要素と自我を増長させてしまう要素のほうがリスクが
高いので、出来る限り、現役トレーダーとしてトレードをしようとし
ている初心者の方は、長期の予測は避けるようにするべきでしょう。
とにかく初心者トレーダーの人に心に留めておいてもらいたいことは
、トレードを行なう際は現在のことを考え、先々を思いわずらうのを
避けるようにする。
しなければいけないこと、或いはすることは、冷静にマーケット(相
場)を眺め観察し、トレードのチャンスを虎視眈々と待ち受けて、そ
の機会が訪れたら定めたルールに従い素早く迷わず出動する。
そして、そのトレードが間違ったと気が付いたら、これまた素早く損
切りをして、次回のトレードに備えトレード資金を潤沢にしておく。
この繰り返しが、トレーダーにとって何よりも重要なことでもあり、
結果としてトレード資金を殖やしていくことが出来るようになります
。
ですから、長期予測などは、株式評論家の方などに任せておいて(但
し、その情報が正しいかどうかは保証できませんが・・・)トレード
初心者の方は、現在目の前で展開されているマーケット(相場)のト
レードに集中するようにしましょう。
トレード法・サイクル理論(松下誠・野川徹)に学ぶFX・株の極意
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