5月 13
ジュグラーサイクルはトレードに用い易いサイクルです
投資家として、無視することができないことの一つの大切なポイント
として、時間軸のサイクルがあります。
先日は、コンドラチェフサイクルとクズネッツサイクルのお話しをさ
せて頂きました。
続いて、
ジュグラーサイクルについて、簡単に説明させて頂きます。
これは、中期的な循環として、7~10年ほどのサイクルで変動する
設備投資循環です。
ジュグラーサイクルという名称は1860年にフランスのジュグラー
によって発見されたので、ジュグラーサイクルと呼ばれています。
機械の設備投資のリズムがこのサイクルを決定づけ、機械の償却の寿
命がサイクルの期間に一致しています。
したがって、設備投資関連のセクターが、このサイクルの最も強い影
響を受けることになります。
この事実を知れば、このサイクルを株投資に用いない手はないと思い
ます。
しかも、ジュグラーサイクルは、先に挙げさせてもらいました、
コンドラチェフサイクルやクズネッツサイクルより、自然の天変地異
などが関わる確立が低いので、2つのサイクルに比較すると、かなり
正確なタイミングでトレードに取り組み始めることが容易なサイクル
だと思います。
そして、規則的に動いてくれやすいサイクルです。
したがってトレードに用いるサイクルとしては、比較的簡単に使うこ
との出来るサイクルと言えます。
5月 12
クズネッツサイクルは20~25年程度の建設循環
コンドラチェフサイクルによる約60年という長期のサイクルの次に
25年前後のサイクルとなる建設需要によって形成される建設循環が
あります。
これは1930年にアメリカのクズネッツが発見したので、一名クズ
ネッツサイクルとも呼ばれています。
例を見てみましょう、日本の建設株はオイルショック以来、長い低迷
の時期に入ることになりました。
しかし、84年に大底を打った後、85年初頭から一転して力強い上
昇局面を迎えて、何度かの暴騰や調整を経て現在に至っています。
これらの暴騰や調整を入れながらの相場は、長期にわたって、きわめ
て大きな振幅を示していますが、ファンダメンタルな面やサイクル的
な理論からみると、少しも不思議な、ことではありません。
建設業界の繁栄と衰退は、、建設循環と言われる長期波動の動向に依
存しています。
この建設循環が、先程から述べさせている、アメリカのクズネッツに
より発見されたもので、20~25年程度のかなり長い振幅をもって
いるものです。
クズネッツサイクルと呼ばれています(クズネッツが発見したことに
由来する)
このサイクルがもつ、ある程度長期の期間は、循環の材料となるもの
が、住宅・オフィス・工場・商店等の建築ブームを前提としているだ
けに物持ちが良く、減価償却が長いことから、サイクルはきわめて長
い展開となるわけです。
したがって、好況も長いというメリットもありますが、不況も長いと
いうデメリットもでてくることになります。
日本では明治以来、25年程度のサイクルが、5回確認されています。
現在は85年にボトムを打った第6波が90年代の前半にピークをつ
けて、(通常上昇期間は7・8年あるはずですがこのときは、60年
サイクルの下降局面のエネルギーのほうが強く出ていたのが原因と思
われますが、通常より、短期間でピークをつけてしまったように考え
られます)
そこから多少の揺り戻しを示しつつ、ダラダラと下降してきている状
況と考えられます。
そういう状況から推察していくと、これから訪れる建設循環の上昇の
始まりは、コンドラチェフサイクルのボトムとクズネッツサイクルの
ボトムが、ほぼ同時に訪れる可能性が高く、驚くような大相場の始ま
りになる可能性も大いに考えられます。
しかも、その日が訪れるのは、そう遠くない未来かもしれません。
それを、暗示しているかのように、世の中には現在生きている人間が
今まで、見たこともないような、天変地異が起きています。
こうした事実を、ただの偶然という言葉だけで、はたして片付けてし
まってよいものでしょうか。
わたしは、いろいろなサイクルの神秘が働いているように思えてな
りません。