4月 11
トレード法 ② カウンタートレンド(逆張り)の上手な活用法
カウンタートレンドとは、市場がトレンドを形成していないときに、
トレンドフォローとは逆のトレード戦略を使って利益を上げるトレー
ドのスタイルをいう。
カウンタートレンドの戦略を使うトレーダーは、相場が新高値をつけ
たときに買うのではなく、新高値を付けた付近で空売りをします。
またその反対もあり、相場が新安値を付けてきた付近で、買いを入れ
ます。
それはなぜかというと、新高値や新安値というのは、トレンドを形成
しない【だまし】のブレイクアウトであることが、確率的に多いから
です。
しかし、このカウンタートレンドは、トレード法の中でも誤った判断
をしたときに、素早い対応が求められるなど、極めて高等な技術とス
ピードを伴うトレード法なので、これを用いる場合には、ある程度の
相場経験が必要となります。
ただし、短期での利益を求める場合には、とても利にかなったトレー
ドスタイルと言えるでしょう。
くどいようですが、自分の見通しが誤っていると気が付いたときには
(ブレイクアウトが本物である場合)、ブレイクアウトそのものが、
莫大なエネルギーを秘めているため、迅速な対応が求められる、トレ
ード法ということは常に念頭において用いるようにしてください。
4月 11
トレード法 ① トレンドフォロー(順張り)の上手な活用法
トレード法の中でも多くのトレーダーに知られている代表的なものに
トレンドフォローと呼ばれるものがあります。
トレンドフォローでは、トレーダーは多くは数ヶ月のあいだに起こる
大きな値動きを利用したトレードを行います。
トレンドフォロー派は、市場が過去の最高値、あるいは最安値をつけ
た時に市場(トレード)に参入し、その価格が自分の予測した方向に
大幅に数週間から数ヶ月継続して、大きく値幅がとれたときに利益確
定をして、トレードを終えます。
トレーダーは、トレンドの始まりと終わりを正確に見極める手法を開
発することに多くの時間を費やします。
(サイクル理論 ダウ理論など・・・)
面白いことに、効果的なアプローチ法というものは、どれも似たよう
なパフォーマンス持ちます。
トレンドフォローは、全ての相場において、ずっと変わることなく、
大きなリターンを生んできました。
しかし、このトレード法もいくつかの理由から、誰にでも気軽に出来
る戦略とは言い難いこともあります。
第一の理由は、大きな利益を上げられるような、大きなトレンドとい
うものはそうやたらに起こるものではないと言うことです。
このため、トレンドフォロー戦略では、トレードにおいて退出のタイ
ミングをつかめていないトレーダーの多くは、勝ちトレードより負け
トレードになる確率が高いことは否めない事実です。
上手な損切りが出来ないトレーダーは、平均すると65~70パーセント
が負けトレードになっていると考えてもいいでしょう。
第2の理由は、トレンドフォローのトレードは、トレンドが出ない時ば
かりか、トレンドが逆転したときにも、損失が出てしまいます。
トレンドフォロー派のトレーダーがよく言う言葉に、『トレンドは友
達、ただお辞儀をされたらおしまい』だ。
トレンドの最後に訪れるお辞儀(急降下)は、損失の面でも大打撃を
受けます。
トレーダーは、その後の損失期間をドローダウンと呼びます。
ドローダウンは通常、トレンド期間が終わってから始まりますが、方
向感のない市場が何ヶ月も続くことがあります。
その時期に、トレーダーが損切りを出来ないまま、トレンドフォロー
戦略をとっていると、その期間は負けトレードが続きます。
一般にドローダウンの大きさは、それが続いた期間(日数、あるいは
月数)と下落幅(普通はパーセントの表記)の二つの数値で示されま
す。
原則として、損切りをしないままトレンドフォローに乗ったままでい
ると、ドローダウンの幅はリターンの水準に近づくこともあると想定
しておくべきでしょう。
つまり年間30パーセントのリターンが望まれるトレンドフォローを用
いたトレードでは、そのままにしておけば、いずれピーク時の口座額
の30パーセントが消える損失期間が訪れると覚悟した方がいいです。
第3の理由は、トレンドフォローでのトレードで、リスクの上限を適切
な水準に設定しても、トレード資金がかなり必要になってくるという
ことになります。
というのも、トレードへの参入価格と、トレードが上手くいかなかっ
た場合に退出する損切り価格との値幅が大きいからです。
乏しい資金でトレンドフォロー戦略を用いると、トレードにおきまし
ては、破産の確立が高くなります。
したがって、これを回避するための方法として提案できることは、ト
レードを行なう際のトレードの量を極力小さくするか、自分が想定し
た方向へ、すんなりと値が動かなかった場合には、損失が小さなうち
に、そのトレードから、退出するべきでしょう。
もう一度まとめて言います。
小さくトレードをするか、小さな損失を素早く確定して、次のトレー
ドのチャンスを待つようにすれば、乏しい個人投資家の、トレード資
金でも、トレンドフォロー型のトレードでも充分に出来るということ
になります。
4月 10
謙虚さこそトレード法を活用するトレーダーにとって最も大切なもの
優れたトレーダーになりたのであれば、トレードを行う時には、自我
を乗り越え、謙虚さを身につけなければなりません。
自分のトレード法に対して謙虚な姿勢を持てるようになれば、相場の
将来を計り知れないものとして受け入れることが出来るようになりま
す。
謙虚になれば、自分のトレード法にうぬぼれずに、相場の未来を予知
しようなどどと、おろかなことはしようとしなくなる。
自分のトレード法に謙虚な姿勢でいられれば、トレードが不利な展開
になったり、損失をこうむって相場からの退出を余儀なくされたとし
ても、いちいち腹を立てずに済むようになれる。
トレードに対して謙虚になれれば、単純な概念にもとずくトレード法
を採用できるようになります。
なぜなら、自分が相場において特別な才能があり、周囲の人間とは違
うからといった、自分を特別と感じるための秘密を持つ必要がないか
らです。
うぬぼれは相場に立ち向かう上で、最高の敵となり、やがて相場に食
われます。
謙虚さを、トレードの際に常にもちながら、自分のトレード法を相場
に活用することを常に念頭においておくように心がけましょう。
4月 09
トレーダーがトレードで成果を出せない原因
トレーダーが成果を出せない原因と思われるものを簡単に挙げてみます。
■計画性がない
トレーダーの多くは、感や噂や推測、そして自分が価格の先行きについ
て何か自分だけが知っているという勘違い(思い込み)にもとずいて取
引を行なっている。
■過剰なリスクでトレードを行なう
トレーダーの多くが、リスクを取り過ぎたために破産に追い込まれる。
過剰なリスクでトレードを好むトレーダーの多くは、本来の妥当なリス
クの1.5倍や2倍という程度では気がすみません。
私が妥当と考える攻撃的トレーディングのレベルの実に5倍や10倍のリス
クで、平気でトレードをします。
それらを更に平気で上回るリスクでトレードする方も大勢います。
そのような無謀なトレードをする方々は、いずれ必ずこの世界から退場
の勧告を受けます。
そうして、市場(相場)から退場させられたトレーダーを、これまで何
人も見てきています。
なぜなら、そのリスクを過剰にするトレードというものは、いつか必ず
そうなることが決まっているからです。
もし、上手くトレードが運ぶことがあっても、それは運が良かっただけ
だと思ってください。
最後に待つのは【破産】だけです。
■トレードに非現実的な期待を持ちすぎる
初心者トレーダーの多くが過剰なリスクを取ってまでトレードをするの
は、自分達がどれくらい儲けることができるのか?
どんなリターンを挙げることが出来るのか?について、過剰な期待を抱
いているからにほかなりません。
それがまた、彼らがファンダメンタルズだけでトレードを始められると
信じる理由でもあります。
プロのトレード集団と比較すれば、比べ様もないほど極わずかな情報し
か入手できないのに、ほんの少しの訓練、もしくはまったく訓練なしで
市場で勝ち残り、利益を充分に挙げられる頭脳が自分にはあると思い込
んでしまっているのです。
これは本当に大きな誤解であると共にオゴリ高ぶりもいいところです。
そんなに簡単にトレードで勝てるようならば、世の中、億万長者だらけ
になってしまいます。
でも実際にはそのようにはなっていませんよね。
それが、相場の現実なのです。
以上簡単にトレーダーが成果を出せない原因を挙げさせてもらいました。
しっかり読み込んで自分のトレードスタイルを、是非今一度、振り返る
ようにしてみて下さい。
4月 08
トレード(トレーダー)と投資(投資家)の違い
トレーダーと呼ばれる人たちは、投資家と呼ばれる人達と、どこがどう
違いがあるのでしょうか?
多くのトレーダーと個人投資家の方々は、この両者をまったく同じもの
として捉えている場合が多いです。
この両者の境目がしばしばあいまいになるのは、投資家を自称する多く
の個人投資家が、実際にはトレーダーのような行動をするからです。
本来の投資家とは、数年から数十年の長期的な視野に立って、自分の投
資が将来的に価値を生むという見込みのもと、【もの】を買って長期に
保有する人のことを言います。
つまり、投資家は【もの】を現物を買い保有します。
代表的な人物としてはウォーレン・バフェットが挙げられます。
彼は企業を買います。
株を買うわけではありません。株はいわゆる引き換え券のようなもので
、実際にウォーレン・バフェットが買っているのは、経営陣や製品、市
場シェアをひっくるめた企業そのものを買います。
日々刻々と変化する株式市場が、買いつけた企業の【正当な】値段を反
映していなくても気にしません。
その企業の本来の価値が理解出来ているから出来ることです。
逆に、それを自分の儲けに結びつける。
買おうとしている企業が株式市場のつけた値段より価値のあるものだと
判断すればその企業を買い、株式市場のつけた値段より価値が低いと見
れば、すみやかに売却してしまいます。
ウォーレン・バフェットはこのような方法で、莫大な巨万の富を築きま
した。
トレーダーは、企業のような物理的な【もの】は買いません。
穀物や金や銀などの現物は決して買いません。
ウォーレン・バフェットとは違い、企業は買わずに株式を買い、先物を
買い、オプションを買います。
経営陣の資質や、極寒の米国北東部における石油消費量の見込みや、世
界のコーヒー算出量などは、どちらでもよくあまり気にかけません。
トレーダーが気にするのは、市場価格そのものです。
突き詰めるとトレーダーは、相場で起こる値動きの変化から生まれる、
価格の差益というリスクを売買するのみです。
本来の企業の価値などは、どちらでもよいのです。
そういった意味から、現在の株式市場や為替市場を考えると、実は殆ど
の人が実は投資と思い込んで行なっているものは、投資ではなく、トレ
ードなのかもしれません。