2010
11月
14

デフレについて | 「良いデフレ」と「悪いデフレ」


デフレとはデフレーション(「収縮」と言う意味)を省略した言葉のことを言
います。

もっと分かり易く言うと、「物価の持続的下落」のことを意味することにな
ります。

物価とは、いろいろな物の価格の平均値のことを言います。

したがって、デフレとは、様々な流通している物の価格の全体が平均値より
下がってしまっていることを意味していす。

単純に考えると、デフレになれば、いろいろな物の価格が下落するのだから、
物が安く買えてしまうので嬉しい気持ちになれるはずですね。

それにもかかわらず、現在の日本では、

「日本経済が長期のデフレに落ち入りで大変だ!」と大騒ぎになっているの
はなぜなのでしょう?

そのことを理解するためには、まず、デフレの現象を引き起こす原因を知る
ことが必要不可欠でしょう。

デフレの原因には、あまり意識されていませんが、2種類あります。

あえて言葉として表現するなら、「良いデフレ」と「悪いデフレ」に分類す
ることが出来ます。

まず、「悪いデフレ」とは、

物の価格とは、需要供給のバランスによって決まってきます。

その適正な値段にも関わらず物が売れなくなって、物の価格が必要以上に下
がりデフレとなり、更にその悪循環が広がり、需要供給のバランスが完全
に崩れてしまった状況として不景気(不況)という現象があります。

不景気になると、庶民の所得が更に現象しますから、需要量も当然のことな
がら減少します。

そうすると、市場ではますます物が売れ残るようになりますから、適正であ
ったはずの価格はどんどん下がっていきます。

この流れを繰り返して、長期的なデフレになっていったのが今日の日本です。

不景気が原因で財布の紐を締めてしまい、お金が流動性を失ってしまったこ
とにより、物価が下がるので、経済は大変厳しい状態になっているのです。

しかも、政府による、景気を刺激するような対策が全く出てこないこのよう
デフレの場合には、先ほど述べさせて頂きましたような循環をさらに高め
ていくことになりますので、「デフレ・スパイラル」という最悪の状況に陥
る恐れもあるのです。

というより、日本ではすでに陥っていると考えていいでしょう。

デフレ・スパイラルのスパイラルとは「螺旋」を意味する言葉で、ここでは
最悪の方向へ向かって循環していくことを言います。

ですから、デフレがさらなるデフレを呼び込み、その悪循環がさらに加速し
ていくという意味になります。

※不景気で需要減少 → 物価が下落(デフレ) → 企業は赤字 → 社員減給
 → リストラ → さらに需要減少 → 物価が下落(デフレ) → 企業は赤字

上記したような感じで、デフレがデフレを呼び、不景気が一層深刻になって
いってしまうことを「悪いデフレ」と呼びます。


これに対し、「良いデフレ」とは、

需要供給のうち供給側の値下げ努力で物価が下がることを言います。

企業努力により、コスト削減に積極的に取り組み、供給側の企業が安く売れ
るようになった結果、物価が下がることです。

この場合には、不景気で需要が減っているわけではないので、物の値段が下
がることで、庶民はより多くのものを買うようになり、需要は増加し経済は
活発になり景気はさらに良くなっていきます。

という両者の内容を比較してみてわかることは、現在の日本で起きている
フレ
は、明らかに悪いデフレと呼ぶことが出来ます。

果たして、この打開策を、日本は見出すことが出来るのか?

正直、現在の日本のシステムでは難しいのではないかと感じています。

やはり、中央省庁の早い時期の改善を行うことが望ましいと思います。

本日はトレード法とは直接関係のないお話をさせて頂きましたが、間接的に
はトレードにも関わってくることなので、デフレについての話を簡単に書か
せてもらいました。


トレード法・サイクル理論(松下誠・野川徹)に学ぶFX・株の極意



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初めて7年になります。
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