4月 21
トレード法に影響を及ぼす「認知のゆがみ」④係留(アンカリング)
係留(アンカリング)とは、不確実さが支配する意思決定のトレード
の場面で、トレーダーが容易に手に入る情報に頼りすぎる傾向を言い
ます。
トレーダーは、あまり遠くない直近の価格を意識に刻みつけ(係留)
、現在の価格がその価格とどういう関係にあるかを基準に、トレード
の意思決定を行なう習性があります。
トレーダーの多くが、ポジションの処理に失敗する理由の一つには、
これが起因しています。
直近の高値を意識に刻み付け、現在の相場の価格をそれと比較してし
まうのです。
そのような比較をすれば、現在価格は常に低すぎる状況となってしま
います。
トレーダーはしばしば、大勢が支持するからという理由で、ある物事
を支持するようになります。
これをバンドワゴン効果、あるいは群れ効果と言います。
バブルの最後に訪れる青天井の価格の上昇は、このバンドワゴン効果
が一つの背景としてあると考えられます。
特に、日本人は、この群れるという行動が他の国の民族に比べ本能的
に強い傾向があるので、いかに優れたトレード法を身につけていたと
しても、かなり意識してトレードに望まないと、上記してきた、認知
のゆがみに取り込まれやすいので、自分を律する力量がトレードを行
なう際には必要になってきます。
トレード法・サイクル理論(松下誠・野川徹)に学ぶFX・株の極意
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